50のオババが見つけたこと

自己啓発本、ビジネス本、心の話が大好きな50代主婦の日々の気づきを書いています。

習い事が続きません


習い事が続きません


何も目指さない ~だから単純に楽しめる

 

みなさんは、何か打ち込んでいるものはありますか?

もしかしたら、資格取得に向けて頑張っている最中ですか?

 

私は若い時、「とにかく手に職をつけなくちゃ!」病にかかっていました。

ほぼ一年ごとに転勤する夫について引っ越していたので、

会社でフルタイムに働いてスキルをあげていくということができなかった私は、

何か資格を取って、どこに住んでいてもお金が稼げるスキルを身に着けなくては!と

常に考えていました。

 

 

実はその考えは転勤族の夫と結婚する前からありました。

そんな私がやったことは何かというと、

まず独身の頃に「フラワーアレンジメントの先生になろう!」と思い立ち、

OLをしながら、3年でディプロマが取れるというフラワーアレンジメント教室に

入学をしました。

 

月謝は高いのですが、授業で使われる生の花材は豪華で、

季節によって変わる花に囲まれたお稽古は単純に楽しかったです。

ところが、2年目ぐらいになると雲行きが変わってきました。

そもそもフラワーアレンジメントの様なセンスが問われる作業は、

習ったからといって誰もが上手にできることではありません。

もちろんある程度の技術は習うことによって向上するし、

習ってない人との差は歴然です。

でも、そこでアレンジメントの先生やデザイナーになろうとなると話は違ってきます。

最初の基礎の頃は差が出なくても、

結局のところ生まれ持ってセンスのいい人には勝てないと感じたのです。

 

自分にそこまでの素質がないと自覚した私は、

結局引っ越しもあったため最後まで通いきることをせず、

ディプロマを取れない状態で辞めてしまいました。

 

 

次に取り掛かったのは「簿記」でした。

私はもともと数字とか数学が大嫌いでした。

そんな私がなぜ簿記をやりはじめたのかというと、

きっかけは友達に誘われたからでした。

 

「簿記の資格を取っておけば、転職にも有利だし、

一緒に経理の専門学校に通わない?」

 

そう誘われた私は結婚が決まっていて、

遠方へ引っ越す予定がありました。

引っ越して転職することになったとしても、

資格があれば事務の仕事が見つかりやすいかも!

そんな軽い気持ちで夜のコースに通うことにしました。

 

数学が苦手なわたしでも、

商売の話が絡むと意外と授業は楽しく、

減価償却の計算方法など、興味深く聞くことができました。

 

実際に、結婚をした後も引っ越し先の専門学校に転校をし、

勉強を続けていました。

 

順調に簿記の2級を取得。

その後簿記の1級を目指している時に、

試しに会計事務所の事務に応募してみました。

結果は不合格。

「経験者求む」と書いてあったにも関わらず

挑戦したのもよくなかったのかもしれません。

2級ぐらいでは相手にされないんだな。

でもどこかで経験させてくれないと

一生経験者になれないじゃん!とがっかりしたものでした。

その後、すっかりやる気をなくした私は、

簿記1級の難しさにもやられ、

結局これも途中でやめてしまいました。

 

簿記の学校を辞めた後、次にはじめたのが「パッチワーク」でした。

趣味として教室に通うことにしました。

先生がサンプルとして持ってくる作品はどれも素晴らしく、

すると、また私の悪いクセで

 

「パッチワークの先生になりたい!」

 

という野望がムクムクと芽生えていきました。

 

そうなってくると他の生徒と比べるように。

(あの人の布の合わせ方はすごいな、それに比べて私は・・・)

(平凡な作品も先生のアドバイスでガラッと変わったな、

私にそんなことできるのかな?)とか、

まだ基礎を習っているうちから、

自分が先生になることを想定して勝手に悩みはじめたのです。

すると俄然レッスンがつまらないものになっていきました。

それに比べて、長年やっているおばちゃんの生徒達は

いつも呑気に楽しそうにしていました。

 

結局パッチワーク教室も、転勤による引っ越しもあって辞めることになりました。

以降、パッチワーク教室に通うことはありませんでした。

 

今にして思えば、私はそれほど数字が好きではなかったし、

あの時、万が一 会計事務所に受かってしまっていたら、

数字に囲まれた事務の毎日は

きっと幸せではなかったかもしれません。

向いてないことをやる毎日に苦痛を感じていた可能性は大いにあります。

 

パッチワークにしても、

私を教えてくれていた先生は、

最初から先生になろうと思ってパッチワークをやっていたのではなく、

好きで続けている内に技術が向上し、

気がついたら先生になっていたのだと思います。

 

何かをはじめては、途中でやめる私。

「続ける」「情熱を持ち続ける」のも才能のうちだなぁと痛感しました。

 

そんな私でも、何かを目指している間は、充実していたような気がします。

「この資格さえ取れば、きっとしあわせになれるに違いない!」

「今はこんなだけど、将来は この資格を持ってお金を稼げる私になってやる!」

何者かになれるに違いない幻想を持っている間は、

少なくとも不幸ではなかったかもしれません。

 

そして現在。「何者かになりたい病」に冒されていた私は50代になりました。

今から何かを目指して自分に投資をしても、

回収できる見込みがなくなってきた年齢になってしまいました。

人生100年時代になってきたのでわかりませんが)

 

すると、何も目指さず、やっていることそのものに集中すると

とても楽しいことがわかりました。

 

今楽しいのは、49才からはじめたドラムと、

53才になってからはじめたウクレレです。

ドラマーとなって世界を股にかけるミュージシャンになることも、

ウクレレ教室の先生になれる可能性も、かなり低いとわかっていると、

ものすごく気楽に、楽器や音楽そのものを楽しめるのです。

 

 

でも、だからといって若いみなさんに「何も目指すな!」とはいいません。

夢を描いて、目標に向かって挑戦することは、

決して無駄にはなりません。

途中でやめたとしても、今何も成し遂げてなくても、

過去の挑戦してきたことが全部、

今の私の一部として生きていると思っています。

 

そしていろいろ試した結果、

フラワーアレンジメントでもなく、簿記でもなく、パッチワークでもない、

ずっと続けて仕事のようにしているものがあります。

私は試行錯誤の上、自分に合わないものを見つけ、

自分にまあまあ合う続けられるものを見つけることができたのです。

続けていることについての話は、また機会があったら書きたいと思います。

 

時には何かをガッツリ何かを目指したり、

またある時は、何も目指さないで楽しんだり。

 

行動あるのみ!